なんでも屋 神…第二幕

聞いた事を何度も頭の中で暗唱する…裏の仕事を引き受けた時の事が癖となり、余り証拠という証拠を残さないようになった。



昨日事務所で二人の名前、年齢、住所、を書き留めたメモ用紙も既に灰となっている。



シュレッダーでは億万に一つの可能性かもしれないが証拠は残る。となれば、死体と同じように燃やすか溶かすのが一番。



二人にお礼を言って公園を出てマジェスティに跨ると、ふと左側に聳える（そびえる）楠の木の影に大さんを見つけた。



心配そうに二人を見つめる大さんの視線は、初デートに付いてきた父親そのもので、何処か可笑しく思える。



時間帯的にまだ昼間なので、会社勤めの古川さんの息子は後回しにして、一先ず半田さんの家に向かう。