Better half
―――

『あっ居た居たぁ〜っ!』
渡り廊下の、背丈より低い手すりみたいな壁に凭れてる私を見つけて、人波の向こうから、真依が大きく手を振った。

私も、それに応える。


 近くに来るや否や、最高だったバンドに酔いしれて、“良かったぁ”“カッコ良かったぁ”と連発した。

暫しの間、興奮気味だった真依は、ふと、我に返ったらしく、

私を放って置いた事を、
『ごめんね』
と謝り、

そして、
『もっと近くで見たいから、出てくるまで待っててもいい?』
と、私に聞いた。



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