告白
「電車での約束はたさなきゃな。」


そう言うと、私の手を握っていた手が離れて、髪の毛をなでる。


「サラサラな綺麗な黒髪。
ずっとこうして手でとかしたかった。」


手が髪から顔にまわる。


「魅力的な黒い瞳。
可愛い鼻。
プックリした唇。」


言いながら、指で触れていく。


まぶた、鼻、そして唇を親指でゆっくりとなぞる。


清水くんの指が火をつける。


触れた肌が、唇が、熱い。


「そうそう、このプクプクしたほっぺも可愛いい。」



クスクス笑いながら、頬をプニプニと、指でつままれる。


からかわれた?


「ひどいよ。
からかわないで。」


「からかってなんかないよ。
少しふざけてないと俺がもたないよ。
いきなり襲われるのは嫌だろう?」


「襲うって。」


何言ってるの清水くん。


「襲わない努力はするから。」


よくわからないけど、そういう事って努力なの?


「だから、早く告白して。」

あぁ、そうだった。


私告白しに、清水くんちに来たんだよね。


なんか、家の大きさとかに圧倒されてしまった。
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