赤い愉楽
怜奈は奥田と海辺にいた。


奥田のレストランへの誘いを屈託なく受け入れた怜奈は
海辺に佇んでいた。






奥田の端正な横顔を
ちらっと盗み見る怜奈。


「やっぱり日本の海が一番いい」


そう言って奥田は笑う。
夏の終わりの砂浜は人の姿もまばら。



「オーストラリア、中南米、ヨーロッパ、中近東、インド…
色々な所を旅して来ましたが

やっぱり日本の海が一番いい。


なぜか落ち着くんだ」


いつもの背広とは違い今日はラフな格好の奥田。


どこまでも続く白い砂浜と
寄せては返す波打ち際を


子供のような顔をして見つめる姿を見て


怜奈は奥田の本当の一面を
すこし垣間見た気がした。



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