赤い愉楽
突然静まりかえる波打ち際。


抱き合った2人は
彫像のように動かない。



「主人が教えてくれた」



笑顔の消えた奥田が
怜奈をじっと見つめる。


怜奈はその視線を避けるように
奥田の胸に顔をうずめた。



さざ波の音が再び2人を包む。



奥田は何も言わず
怜奈をずっと抱きしめ続けていた。


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