赤い愉楽
奥田は不思議そうな表情。



「どういうこと?」


そう言って質問する奥田の
喉元に


怜奈は内股に仕込んでいた



小さなナイフを突き付けた。




「正解だけど正解じゃない。



あなたの名字は奥田じゃない。



ワタヌキよ」





また遠くで船の汽笛が聞こえた。



奥田は
怜奈の透き通るような白い肌を
見つめたまま


じっと動かなくなってしまった。





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