赤い愉楽
「家出なんだろ?」


このおっさんは僕の姿が見えるのか?
空気人間の僕の姿が見えるのか?


正直言うと僕はその時うれしかった。



家を飛び出した僕が
初めて声をかけられたんだからね。



「いや…その…」




僕が言葉を言い淀んでいると
おっさんは上から被せるように話しかけてくる。



「俺は身寄りのない子や問題を抱えた子を受け入れる
学園で働いているんだ」




おっさんは再び無気味な笑顔を作る。




「よかったらうちに来ないか?」




以上ここまで書いたのが
鬼軍曹が街で人間狩りをしていた時の様子だ。

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