赤い愉楽
「それにもう手遅れだ」


頭を上げ
祈るようなしぐさをするワタヌキ。


「もうすぐエミは天に召される。
最期に人の役に立ててエミはうれしいと言ってたよ」


そしてワタヌキは
僕に耳うちをした。


「私の様な殺人者が人の役に立てるなんて
夢みたいだと言っていたよ…」



最高の屈辱を僕は味わっていた。



愛する人も守れず
極悪人にののしられながら




なぶり殺しに会う運命。


< 252 / 377 >

この作品をシェア

pagetop