赤い愉楽
狂気に支配されたその空間。


縛られナイフを突き付けられ
恐怖に震える怜奈。


悪夢のような現実が
怜奈を苛む。


「そうさ。お前は知っているのか?


ははは…そうさ。


エミは4号で


俺は9号さ。


ははは…」




意味不明の言葉をなおもつぶやく男は
ふらふらと縛られた怜奈の周りを

歩き出す。


そして突然怜奈の前に
顔を近づけ静かに囁いた。



「お前、家畜の気持ちってわかるか?」



また激しく笑う男。
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