赤い愉楽
また激しく笑う男。



「解らんよな。お前らみたいな人の皮を被った
化け物にはな。

そんなお前らに天罰をくらわすために

俺はこの街に来た」


男は持っているナイフを舌で舐め
タトゥーに覆われた左手で


怜奈の首をつかむ。


「奴らに言っとけ。


この俺<クドー>が貴様らの胸に
鉄槌をくらわしてやるとな。


ははっは…」


クドーと名乗る男は笑い続ける。


そんな様子を見て怜奈は
ただ震えて涙を流すことしかできなかった。









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