赤い愉楽
怜奈は死を覚悟した。



クドーはじりじりと鉄棒を手に
近付いてくる。



「俺の青春は地獄でしかなかった」



ぽつりとクドーはつぶやいて
鉄棒を振り下ろす。


その時



窓の外からパトカーのサイレンの音。


クドーは窓に駆け寄り
外を伺う。


窓の外にはおびただしい数の
パトカーと警官が集まっていた。
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