赤い愉楽
怜奈の瞳から一筋の涙。


ひざから崩れ落ち床に這いつくばる。


嗚咽を交えて怜奈の涙は
とめどなく床に落ちていく。



だがその涙はまるで
電源を切るかのようにピタッと止んでしまった。


何事もなかったようにすくっと
立ち上がる怜奈。


まるで感情というものが感じられない。



「私はあなた方に宣言します」


虚空を見つめる怜奈。
< 8 / 377 >

この作品をシェア

pagetop