赤い愉楽
「道に倒れ意識朦朧になったご主人は
同じ言葉を何度も何度も繰り返していたそうです。


怜奈…ごめん 


怜奈…ごめん



ご主人は息絶える最期の瞬間まで
あなたを思い


あなたの名前を呼んでいたそうです。


きっとご主人はあなたの幸せを
願っていたことでしょう。

何よりも大切な人の幸せを…


だから」


男は目を見開いて
最愛の人を亡くした女性


怜奈に訴える。



「復讐なんて考えてはダメです」
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