ポケットに“チョコレート”2つ。
―――タイマーのおかげでクーラーが程よく利いている部屋に着くと、一葉はバッグから、持ってきた牛乳などを取り出す。


牛乳、麺、トマト…にお馴染みのチョコレート。


チョコレートは暑さに負けて、半分が溶けていた。


「美味しいけど、溶けちゃってますね…新発売のチョコだったのになぁ」


一葉はチョコレートの箱から一粒取り出して、ほうばりながら、瓶の中に一粒ずつ移し変える。


常に切らさずにあるチョコレートは、一葉の主食とも言える。


いつか、この瓶が空っぽになる日が来るのだろうか?


空っぽになった時…俺達の関係が終わった印だろうな。


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