ポケットに“チョコレート”2つ。
日に日に鬱陶しい存在から、無くてはならない存在に変化していた。


毎週のように通って来るアイツとは、ほとんどアパートで過ごす。


大学生になり、バイトを始めたから…街中でデートしたり、一葉の住んでいる街に出向こうとするけれど、拒否される。


何故だろう?


―――しかし、アパートの中に2人きりだと…ふとした瞬間に感情がコントロール出来なくて、一葉を滅茶苦茶にしてしまいたくなる日もある。


だからこそ、傷つける前に…気晴らしに出かけたいのだが。


「先輩はぁ…夏の飲み物と言えば何ですか?アイスココアですか?」


「…どうしてもアイスココアを飲ませたいみたいだな」



< 6 / 10 >

この作品をシェア

pagetop