─Quality of love─
「どこへ行くの?」
「公園に埋めにいく」
「……俺もいくよ」
なぜ、そんな言葉を発したのかわからない。
だけど本能ってそういうもんなのかな。
俺は大学をサボって不思議な少女と黒猫を埋葬することにした。
大きな黒の傘と小さな赤の傘が並びあう。
間近でみる少女の肌は透き通るように白く、壊れモノのように細く、長い茶色がかった髪は眩しいほど艶めいていた。
そして何より俺は生まれて初めて“オーラ”というものを感じた。
何にも近づけさせない
いや、近づけられない
怖いほど美しく無垢な。