妹系男子。



リン「遅刻したんだね」

アキ「え!何でわかるの??」


リン「初めて話した日、覚えてる??」
アキ「文化祭一日目だよね」

リン「あの日、俺遅刻だったから。林さんも遅刻するんだな、って」



林さんは目を丸くしてこちらに向き直る

ただでさえ大きな目が
増して大きく見えた



アキ「鈴木君も遅刻だったんだっけ、あの時ゆっくりしててごめん!」

リン「…そんな、今さら良いって」



一瞬、謝られた理由を探した



リン「俺もそろそろ持ち点ヤバいかなー」

アキ「ははは、なかなか掃除は辛いよ」


その笑顔には覇気が無い



リン「でも校長室入れてラッキーじゃん」

アキ「うん、初めて入った。もう暖房入ってたんだよ、早いよね」



校長室にはまだ入ったことない

問題起こさない真面目な生徒だからね



話してるうちにA組の前


アキ「鈴木君、またね」

今回は敬礼じゃなくて小さく手を振った


リン「またね」


俺にとってはこの
『またね』
がかなりハードル高い




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