妹系男子。



高木はいつもの表情で



レナ「好きな人いるんでしょー、じゃなきゃ私がフラれる筈ない」



悪戯っぽく言った


だから変な罪悪感を感じなくて済む



彼女なりの配慮



………


リン「いないよ、恋愛とかわからないし」

空を見ながら



レナ「嘘だぁ」

リン「本当、彼女いたことないし」


恋愛って柄じゃない
青春って柄じゃない


普通に生活して
普通に成長して



それで良いと思うから
それが性に合ってるだろうし



レナ「……そっか」



ヨシ達が見えて来た

思っていたよりも盛り上がっている様子

戻りやすい



レナ「私――」

リン「え??」



高木はこちらを見なかった



レナ「――諦めないから」



遠くを見つめながら
高木はそれだけを言い残し

ヨシ達の方に走って行った



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