妹系男子。
林さんは更に顔を赤らめてうつむいた
俺って本当に可哀想な奴
ボキャブラが乏しいというか
表現がつたないというか
リン「帰ろうか」
アキ「……うん」
昨日からの関係なのに
がっつき過ぎている感がある
自分の気持ちばかり押し付けて
回りが見えなくなってはいないだろうか
静かに歩いた
ゆっくりと歩いた
アキ「私の家ここ」
林さんが足を止めた
リン「そっか、大きいね」
アキ「そんなことないよ」
林さんの家は漫画に出てきそうな
白い壁の大きな家
アキ「鈴木君」
林さんが扉の前で向き直った
リン「うん??」
アキ「送ってくれて有り難う」
照れた顔で言う
寒さのせいか顔も赤い
リン「いっぱい話せて楽しかったよ」
こんなに女子と話したのって初めて
俺って変わったな
アキ「私も」
林さんが笑った