妹系男子。
冷たい風が茶色の髪を撫でて
その小さな白い輪郭をあらわにする
リン「じゃ、俺帰るね」
アキ「うん」
もう帰り道は覚えました
リン「バイバイ」
アキ「うん、バイバイ」
俺は手を振るとその足を進めた
寒さに襟を立ててポケットに手を入れる
早く帰ろう
「鈴木君!」
後ろで声がした
リン「はーい!」
声の主は林さん
まだ家には入っていなかった
アキ「あっ、そこにいて」
林さんの方に戻ろうとした足を止める
リン「どうかした??」
林さんはうつむいてまた何かを考えていた
不思議とこの時の風は冷たくない
………
………
アキ「明日も会えるっ?!」
林さんって恥ずかしがり屋のイメージ
必死の顔が愛くるしい
リン「会えるよ!!」
根拠は何もないけれど