妹系男子。
甘いもの、甘いもの――
甘いものが欲しい気分だった
特に食べたいものもなく
人があんまり多過ぎて
その集団から抜けて
離れた所にあるベンチに腰かけた
何故そんなに急いでパンを買うのか
「鈴木」
その声に顔を上げる
一年の時同じクラスだった奴
リン「おぉ久し振り」
「鈴木、いつも売店だっけ??」
リン「ううん、今日弁当ない」
久し振り、って盛り上がれるのは
少しだけ嬉しいものがある
リン「俺にも何か買って来てよ」
「自分で行け」
リン「あれに入ってくのはなぁ」
残り少ない焼きそばパン争奪戦開戦
「早く来ないからだって」
リン「皆が早いんだよ」
その時、そいつの手にあったもの
――チョコパン
リン「良いな、俺それ食いたい」
「は??馬ー鹿、売り切れだっつの」
チョコパンは人気商品だった
こいつので売り切れ