妹系男子。
ニ
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………
………
………
リン「………林さん??」
さっき思い出した風景も消え
頭が真っ白になった
目の前にいたのは
アキ「…鈴木君??…どうして……」
林さんだった
冬を思わせる秋風は木々をたなびかせ
この心さえも大きく揺れ動かした
スム「麟太郎君、知り合いだったんですか」
リン「……いや…その……」
進さんの無邪気な表情
こんなにも皮肉めいたことが
過去にあったろうか??
アキ「…お兄ちゃん…」
スム「とにかく家に行きましょう」
リン「……でも…」
スム「ここは寒過ぎるじゃないですか」
優しさでそう言った進さん
否定するには理由の説明が伴うから
諦めて彼に付いて行くこととしよう
進さんの後ろを歩く
隣には林さん
こんな形で“あの時”を再現することになるとは夢にも思わなかった
不本意です