妹系男子。
ニ
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「……麟太郎君」
俺の後ろから聞こえたのは男性の声
リン「進さん?!!」
スム「……やぁ」
進さんが立っていた
今帰って来たらしい
ヨシは侵入をはばかったみたいだが
どうやら失敗に終わった様子
ソノ「……帰ります」
リン「…あ、園田さん」
反射神経が呼び止める
ソノ「……麟太郎君、貴方の好きな人は私の好きな人なんですから」
園田秀美は前髪をかき揚げた
ソノ「私、ここにはもう来ません!」
リン「…園田さん」
前髪が邪魔しない表情は
笑顔に満ちていた
俺は彼女の素顔を知らなかった
こんな顔をするんだ…
ソノ「でも麟太郎君のことは大好きです、これからも大ファンです」
俺はどんな表情をすべきかわからず
赤らむ頬を曖昧な表情で隠した
ソノ「麟太郎君を独り占めするのは嫌いだけど、貴方の好きな人は私の好きな人」