妹系男子。



リン「…園田さん」


ソノ「だからプラスマイナス0です」



園田さんは上げていた前髪を下ろし

頭を深々と下げた



ソノ「あんた……ごめん」


園田さんは窓から林さんを覗いた



アキ「……ぇ…うん」


涙をたたえたまだ赤い目を
まばたかせながら林さんはうなずいた



ソノ「……有り難う」


園田さんは走って行った

火照った顔を両手で覆いつつ



―――



―――



スム「一件落着!」

ヨシ「何であんたが言うんだよ」



それから俺とヨシは家に上げて頂いた



リン「……林さん」


そして俺だけ林さんの部屋へ



アキ「……鈴木君??」



林さんの涙は止まっていた



アキ「……有り難う」


気まずいのを覚悟して勝手に座り込んだ俺に、林さんは言った



リン「勝手なことしちゃったね」

アキ「…ううん、嬉しい」



俺が渡したハンカチが
その白い肌をなぞった



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