プリンセスの条件

「今日からやっと、“相葉真愛”だな」


「うん!我慢した甲斐があったよ」


「我慢できてねーし……」


「え?なんか言った?」


「いや。……マイの夢、オレがこれからずっと叶えてやる。ずっと幸せに笑っていられるように、いつもマイだけを想って、愛していくよ」


披露宴会場の扉の前に立ち、ゆっくりと光が射し込んできた時。


あたしたちはどちらからともなくキスをした。


永遠に続く、幸せの始まり。


翔太のお義母さんがバッチリあたしたちのキスを写真に収めて、グッと親指を突き出した。


あたしの両親は、やれやれという顔をして笑っていた。




パーティーの最後、両親への手紙で。


あたしは胸を張って、あたしの両親と翔太のご両親と、そして会場中の人たちへ伝えた。



『私は、大切な両親にもらった名前の通り、ここに“真実の愛”を見つけることができました』


これからも、ずっとずっと翔太の側で幸せになることを……


翔太を世界一幸せな旦那様にすることを……


誓います。



2010年12月12日

鈴川真愛



…ーーEND☆


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