SHINING
直海の会社ビルを見上げ佇む。

都会の喧騒も耳に入らず。

唯、
睨み付ける様に見上げている。

定刻を知らせる音楽が
辺りにまで流れ出し。

合わせて人波が押し寄せる。

その流れに逆らい社内に
押し入る。

受付では見知った顔に
一礼を返すが。

顔を背けているのか俯き加減で
急ぎエレベーターに向かった。

最上階のボタンと同時に
閉扉のボタンを連打する。

閉じられた扉に
安堵の息を吐くのも束の間
エレベーターはノンストップで
最上階を目指していく様子を
鋭く見上げている。

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