―黒蝶―
アタシは走った。

本当は気づいてた。はじめっから。



アタシは秋葉じゃなくて、蓮が好き。

そんなことわかりきってたんだ。


でも、秋葉の優しさに漬け込んで、アタシは自分の心を封じた。


かえってそれが、秋葉を傷つけるとも知らずに…



ねぇ、秋葉?

アタシ、本当にほんとに。


ちょっとは秋葉を好きだったよ?

蓮を忘れた時なんて何回もあった。



秋葉だったから、たくさんの本音を言えた。

全部秋葉だったから…


秋葉。ありがとう。もう、迷わない。

アタシ…


ケータイを開いて、蓮の番号を押した...
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