ホタル
「脱衣場に入っちゃダメだよ!?外にそっと置いといてね!」
『はいはい』
「置いたらメールしてね。で、すぐに部屋に戻って!」
『わかったって』
くくっと笑いながら、『じゃあすぐに持ってく』と言って電話を切った。
大きな溜め息と共に携帯を閉じる。
両手で頬を挟む様にしながら、火照った頬を冷ました。
こんな状況でも、裕太はあたしより数段冷静だった。
こっちは赤くなったり青くなったり必死なのに。
…意識してるのは、あたしだけなのかもしれない。
そう思うと少しだけ安心して、少しだけ寂しくなった。
矛盾してる、あたし。