幸せの条件
 姉が側にいなくなって約2時間後、父の手術が終わった。

しかし、意識は戻らず、たくさんの管に繋がれて機械に囲まれて父は、ベットに横たわっていた。

食事を持ってきた家政婦に母を任せ、帰る時に一緒に連れていってもらい、私は、1人で病院に残った。

父の手術は成功した。

あとは父自身の回復力、自然治癒力の問題だそうだが、歳を考えると難しいかもしれない。

私は、ため息をついた。

父だけじゃない。

母だって姉だって友馬だって・・・誰だっていつかは死を迎える。

それは自然なことなのだから受け入れなくてはいけない。

そう分かってはいてもついていけない。

心の準備期間がほしい。

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