双子とあたし。
「そうだよなっ!」
俺と一輝の肩に腕をかけて、ベースの昂太(こうた)が笑顔で言った。
「いつもの悠太だったし!むしろ、いつも以上の出来だったよ!」
「そうだよ、悠太。俺たちはよくやったんだよ。だから『ばかやろう』なんて自分に言うなよ」
慎司は優しく俺に言ってくれた。
「…ありがとう」
その俺の顔に安心して、ほっと胸を撫で下ろす3人。
「―――…でも、違うんだよ…」
次の言葉でそれぞれの表情が曇った。
「悠太、違うって…?」
一輝は心配そうに俺を見た。それは、真実を求める顔…――――。
「バンドの俺じゃなくて、違う…」