【完】白い花束~あなたに魅せられて〜

プリメーラ





朝一番に迎えにやってきたガミさんは、やっぱり私を学校へ行かせたいようだ。



「仁菜、ご飯は?」


『…いらない。カフェオレだけでいい』



朝から私の世話を焼くおかんなガミさんは「あんたは、もう少し食べた方がいいよ」なんて言いながらも、ちゃんとカフェオレをくれた。



ガミさんは私が少食なのをちゃんとわかっているんだけど、最近はやたらと野菜ジュースとかカロリーの高い食べ物を進めてくる。



“肉付けろ”とか言って。



終いにはこのマンションで料理しようとした、おかんなガミさんも嫌いじゃないけれど、ガミさんの料理は絶対に口にしたくない。




ガミさんは究極の料理音痴。



昔、ホットケーキを作ってもらった時には真っ黒な塊が目の前におかれた。



また、カレーを作った時も…
謎の物体Xが出来上がった…



なんで一番簡単なカレーで失敗するのかと聞けば、サラサラ過ぎるカレーにとろみを出すのに片栗粉とゼラチンを入れたけど、逆に固形になったから薄めるのに白ワイン足したとか言っていたな…



あれは、幼心ながらに衝撃を受けたっけ…


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