不器用な僕等の唄を

流星、気づいて戻って来ないかな。

そうしないとなんだか悪いことを聞いてしまう気がする。

「ヤギってトーコさんにマジ惚れだったんだよねぇ。あれ?両想いだっけ?」

──ま…。

「マジ惚れ…。」

動揺して、声が漏れる。

2人は腐れ縁だと言っていた。紘波も加わって、3人は同じ中学出身。


まさか、そんなわけ。

…無いなんて断言出来ない自分がいる。

私が流星と付き合う時、透子ちゃんは既に私の友達だった。

だから…もしかしたら…。

「ちょっと止めなよ。今の彼女はヒメちゃんなんだから。」



< 197 / 310 >

この作品をシェア

pagetop