不器用な僕等の唄を

警察犬=ドーベルマン。

嫌な式が頭に浮かんで、体が硬直する。

紘波がからかってるだけ。
振り向いてそこにいるのは、青とか矢祇とか。

「じゃあ、あたし等先に行こっか。」

後藤達と共に先に進んでいってしまう。

ただ、廊下のど真ん中に時間が止まったかのように動かない。

出来るんなら、永遠にこの時が続けば良いと思った。

「…おい。」

思ったのに。

聞こえるのは、矢祇や青より威圧感たっぷりの声。

どうすれば良いんだろうか?

振り返って笑顔で「何?」と聞けば良い?

「聞いてんのか。」



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