不器用な僕等の唄を
いつ起きたのか、音宮先輩は頬杖をつきながらヤギさんを睨む。
…いつも睨んでいるけど。
「眉間に皺寄せる女の子は可愛くないゾ★」
「黙れボケナス。」
…私が音宮先輩を苦手とする理由。
ひとつは、天下一品の顔で小さい事務所のモデルさんより綺麗な作りをしてるのに、睨むとこ。
あと、いつも何かを警戒してるような毒舌。
「お前等、喋る暇があんなら手伝え。」
呆れた声の部長。
仲の良い音宮先輩とヤギさんは、痴話喧嘩を始めると止まらない。