【僕らの撃退大作戦】


隣に座る後方オペレーターから、手打ちした振り込みがタジマの机にのせられ、タジマはそちらに意識を移した。


弁当屋の女性の視線が自分に注がれていることなど忘れ、振り込みのチェックをする。


打った電文が間違いないことを確認し、ちらりと時計を見た。


「ほい、じゃあこれ発信して」


他行への電文終了時間まで、あと少し間があることを確認して、素早く後方オペレーターに再度伝票を渡す。


それと同時に、ユリカたちテラーに為替の有無を聞くと、ユリカが数件持っているというので、後方オペレーターに渡すよう指示を出した。


ユリカが手元に何件かを残して後方オペレーターに手渡している間、タジマは処理が回ってくるまで少しだけ脳を休ませようと思った。


昼過ぎからずっと内勤の検印席に座っているため、腰も痛くなっているし、肩もばきばきだ。


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