濡れた体温ごと奪って


「…ちょっと待て紗耶」


「はっきり言ってくれて、大丈夫だもんっ!!…ヒクッ…私が汚いからっ…だからっ…」


「紗耶っ!!いい加減にしろ!!」


「…うぅ……っ…ヒクッ…帰る!!」




翔ちゃんが怒った。


…初めて…怒鳴られた。


もう、ダメなんだ。


何もかも壊しちゃったんだ…。


もう…ここには居られない…。




私は勢いよく部屋を飛び出し、いつの間にかお母さんの住む部屋へ戻ってた…。



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