濡れた体温ごと奪って


二人共、バッティングしながら額から汗を流していてお互いのいい所や悪い所を指摘し合ってる。


いい所も悪い所も言えるなんて…お互いに信用していて本当に仲いいんだな。




「紗耶ーっ。紗耶のバッティングも見せて。中学の頃ソフトボールしてたんでしょ?」


「み、見せられる程じゃないよ。私、二年もしてないもん」


「いいからいいから。たまには汗かくのもいいよっ」




恵が金属バットを差し出しながら笑顔で私を見つめた。



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