爽やか抹茶Days~若様のお茶はいかがですか?~



「だぁぁああ!!!分かるか、こんなの!」

暑さに根負けしたのか、それとも諒ちゃんの我慢が足りないのか、はたまた両方か。
教室中に響き渡る声で叫び、机をバシンッ!と叩くハニワ…もとい、諒ちゃん。


「諒ちゃん落ち着いて…クラスの皆が怖がってるから。」

周りの視線を直に受け止め、諒ちゃんをなだめながら私は思うのです。
諒ちゃん、知っていますか?
入学して既に3ヶ月という月日が経過したこの短期間で、貴女がクラスから「敵に回したくない人No.1」と言われているのを。
この高校バージョンの標語が学年中に広がるのは最早時間の問題なのですよ。

ちなみね諒ちゃん。私は諒ちゃんに弱みを握られているか、舎弟なのではと言われています。一体何をどうすればこんな勘違いをされるのか全く理解出来ませんよ。



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