剣と日輪
「一周年記念パレードを期に、いっそ解散してしまおうか」
というニュアンスを漂わせた。八人居る班長は何れも自信を喪失している。
(所詮、日本は第二次世界大戦の敗戦と共に、アメリカの衛星国と成り果ててしまったのか。もうどうすることもできない。自衛隊も日本もアメリカの手先たることで、終ってしまうのか。俺達の夢想する独立不羈の大日本は、画餅に過ぎなかったのか)
吹抜けの応接間は、隊員の虚脱感に埋め尽くされそうだった。
「僕は」
突如必勝の大声が、その重囲波を散らせた。
「楯の会と自衛隊有志で、国会議事堂を制圧し、議員の先生方に憲法改正を迫るっていうのはどうでしょうか」
というニュアンスを漂わせた。八人居る班長は何れも自信を喪失している。
(所詮、日本は第二次世界大戦の敗戦と共に、アメリカの衛星国と成り果ててしまったのか。もうどうすることもできない。自衛隊も日本もアメリカの手先たることで、終ってしまうのか。俺達の夢想する独立不羈の大日本は、画餅に過ぎなかったのか)
吹抜けの応接間は、隊員の虚脱感に埋め尽くされそうだった。
「僕は」
突如必勝の大声が、その重囲波を散らせた。
「楯の会と自衛隊有志で、国会議事堂を制圧し、議員の先生方に憲法改正を迫るっていうのはどうでしょうか」