幸せが欲しい
二日の三時間目。
家庭の試験の時間。
私の待ちに待った先生の登場。
「今から問題と解答用紙を配るからなぁ」
先生の声一つも愛しい。
私は前からまわってきたプリントを受け取る。
微かに先生のにおいがした気がした。
先生のにおいはたばこのにおい。
「よし、では始めます!」
一斉に試験が始まった。
私はちらっと先生を見た。
先生も私を見てた。
目が合う。
先生はニコッと笑って
「頑張れ」って
口パクでそう言った。