ツインズ~あなたと出会って~
飲み屋の仕事
この日を境に、イチヤは何かにつけて私のすることを否定し始めた。
毎日、文句を言うために店に電話をしてきた。
『店に仕事中電話するのやめて!店の人に迷惑かかるから。』
『お前がちゃんとせんからやろ?』
『そうかもしらへんけど、帰ってから聞くから。』
『家のこと出来んのやったら辞めろや!!』
『だって、辞めたら生活しんどいやろ?』
『俺も仕事辞めよかな。まじめに働いとるのがアホらしいわ。』
『辞めてどぅするん?』
『俺も飲み屋で働く。』
『アカンって!!』
『お前も飲み屋で働いてるやろ?』
イチヤは昔ホストをしていたと聞いたことがある。
自分もしてるのに言えた立場じゃないけど、イチヤには飲み屋で働いてほしくなかった。
私は絶対に浮気はないけど、イチヤは絶対に浮気すると確信していた。
どうしても、イチヤが飲み屋で働くことは嫌だった。
でも、イチヤはパチ屋を辞めて、飲み屋の仕事を始めた。