狼クン達のオリの中【完】
「勘違いするな。
オレと一緒に出るんだよ。
もう、おまえを離すわけないだろ?」


甘く言い、クスっと笑って頭を撫でる。




「おまえも、みんなに証明して見せろよ。
おまえが、オレにふさわしい女だって。
それとも、できない?」



冷たく、意地悪そうに笑い、あたしを試す。



「で・・・出来るわよ!!
っていうか!!
オレにふさわしい女って・・・。
あんた、どこまで上目線なのよっ!!」



「はぁ?
そんなの当たり前だろ?
オレを誰だと思ってるんだ?」



綾瀬涼があたしの頬をつまむ。


「ほら。
言ってみろよ」



甘く輝く瞳に浮かぶ、意地悪そうな光。

冷たい声に潜む、優しい影。



反発と。

期待から。



「あ・・・・綾瀬涼」

そう言ったあたしに。





「狙ったとしか、思えない答え・・・だな?」

楽しそうに笑い。





「涼さまって言わなかったら、キス1回って言っただろ?」



綾瀬涼は綺麗な微笑みを浮かべて、あたしに甘い甘いキスをした。

< 427 / 491 >

この作品をシェア

pagetop