図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】
「ムリ」
その返事に欄は蓮を驚きの表情を貼り付けて見上げた。
「変わったね」
蓮は苦笑いを浮かべた。
「家まで送ろうか?」
そんな台詞に欄も苦笑いする。
「当然よ、泣いてる可愛い女の子見捨てるつもり?」
二人は手をつなぐことなく歩き始めた。
「あーどっかにいい男いないかなぁ」
欄が降り続ける雪を見上げ呟いた。
「お前ならすぐに見つかるよ」
そう蓮は笑いながら答えた。