恋がしたくて…
でも 案の定、計画どうりに 子供は動いてくれなかった。

「ちいちゃんね。幼稚園で 習ったよ。」


と言い、
今度は ふりつきで 歌ってみせ始める。

「へぇー。そうなんだぁ。」


と、気のない返事をしながら、
買い物袋に目をやり、中身を ガサゴソと 出し始める私。


「ママ。見て! 見て!ママー。」


と さらに声を 張り上げる ちいちゃん。


「ちいちゃん!
今は ママ、忙しいんだからっ!」


怒鳴り声を あげる私。


「見て 見て !一回 見て!」


敵は さる事ながら、さらに テンションを あげてくる。


やれやれ…。

こんな事をしていたら、本当に 夕食の支度ができなくなってしまう。
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