涙の宝器~異空間前編
俺は後部席で意識を取り戻した。
前の席には運転手が座っていた。
「過去はどうでしたか?」
「俺の彼女は田中麻衣って人でした。
でも全然思い出せません」
「仕方ありませんよ。
忘れてしまうのは決まりですから」
「俺は本大会でどうなったんですか?」
「このバスに乗り込む人は特殊な勝ち方をした人のみです」
「どういうことですか?」
「あなたはライフエナジーというアイテムを使用したんです」
「ライフエナジー?」
これまで特殊なアイテムを使用して優勝し、このバスに乗り込んだ人は多数居ました。
私はそんな特質を持った者を責任をもって送り届けなければならないのです」