涙の宝器~異空間前編
運転手はゆっくりとこっちに戻ってくる。
仮面男も運転手も元の状態に戻った。
仮面男は消えた。
それと同時に二つの精密機械も砕け散った。
俺は一枚の薄いカードを手渡された。
裏には…………
いや、それはカードではなく写真だった。
麻衣は走り続けた末、ついに座り込んでいた。
もう十分だよ麻衣。
さっき運転手に言われたこと。
繰り返すが、ここに現れるた人たちに起きるリスクとは、俺の存在を完全に忘れることらしいのだ。
そうだとしても仕方ない。