涙の宝器~異空間前編
その光は涼の元へと飛んでいく。
そして、ゆっくりと左胸に消えていった。
…………………………?
「え!?」
涼が瞼を開けた!!!
涼が生き返った!!
「………ん…」
「りょうっ!!」
「…………」
「麻衣だよ!!
分かる!?」
彼が涼そのもの、であるということは分かっていたけど、私のことを忘れてしまっている様子だった………
その時!
「まい」
「分かるの!?」
「当たり前じゃん」
「涼……」
「でも何で俺こんなとこに」