お伽話をキミに。




「…如月?」


「う、うん。えーと…"もしよかったら、今日図書館で"…」




"図書館で勉強みてもらえませんか?"



慌ててメールを開いた俺の携帯を覗き込んできた郁に返事をしながらメールを読む。

でも、そこに書いている文字を見て俺の思考は考えることを一時停止した。


…あれ?俺読み間違ってないよね?今日図書館で…




「…デートの誘い、だな」




回らない頭でもう一度メール読み返す。


そんな俺の横から飛んできた郁からの"デート"って単語。

その言葉に急速に動きだす俺の頭と心臓。痛いくらい、早い。




「え、え、郁!どうしよう!」


「いや、普通に"わかった"って返せよ」




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