お伽話をキミに。
《図書館デート》
只今昼の十二時四十二分をちょっと過ぎたところ。
俺は約束の図書館の前にどきまぎしながら立っています。
郁ん家から帰ってすぐ俺は勉強道具を揃えて服を着替えた。
…いや、別に郁のとこで着てたのが変な服だったとかってわけじゃなかったんだけどさ。
でもやっぱ…気合いはいるじゃん?
多少なりともいつもより格好良く見られたいわけですよ。
「あー…やばい。緊張してきた…!」
てんぱりすぎて約束の十五分以上前に着いちゃったっていう。
どこぞの女子だよって感じだよな。
気合い入ってんのものばれじゃんね。