お伽話をキミに。



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「えーっと、ここは…」




外は寒いから、と足早に図書館に入った俺たち。


入った途端ぶわっと体を包んだ暖かい空気に満足して席を探せば、ちょうど二人で勉強できるくらいのスペースが空いていて直ぐ様そこに座った。


少し奥まったところにあるこの席は他からは死角になるみたいで。


まるでちょっと世間から切り離されたような気分になる。




「えっと…つまり【栄華物語】は摂関家の繁栄を誉めたやつで、【大鏡】は批判した歴史書…?」


「正解」




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